光線力学的療法(PDT)=ビスダイン療法
当院では、平成16年9月より加齢黄斑変性症に対する新しい治療法、光線力学的療法(PDT)=ビスダイン療法を開始致しました。
加齢黄斑変性症について
加齢黄斑変性症は、黄斑部の機能が加齢等の原因によって障害されおこる病気で、高齢者の失明原因のひとつです。
視力にもっとも関わりの深い黄斑部の機能が障害されるため、 急激な視力低下や中心暗点を自覚することが多く、病状が進行すると中心視力が失われる可能性があります。脈絡膜から発生する新生血管の有無で「滲出型」と「萎縮型」に分類されます。
滲出型=ビスダイン療法の適応となります
脈絡膜から発生する新生血管と呼ばれる異常な血管(脈絡膜新生血管)が発生し、出血することによって網膜が障害されて起こるタイプです。進行が速く、急激に視力が低下していきます。
初期症状:変視症・・・・・・物の中心部分がゆがんで見えます。
進行期:中心暗点・視力低下・・・・・・物の中心部分が欠けて見えます。
「滲出型」加齢黄斑変性症の自覚症状
格子状の表を用いて、片眼のみで中心にある黒い点をじっとみて、線がゆがんだり、周りの四角が欠けて見えたりしていないかを確認しましょう。
| 正常な見え方 | 加齢黄斑変性症の 場合の見え方 |
|---|---|
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萎縮型=ビスダイン療法の適用にはなりません
新生血管を伴わないタイプで、網膜の細胞が加齢により変性し、老廃物が蓄積して栄養不足に陥ります。その結果、徐々に萎縮していきます。 進行が緩やかなため、気づかない人もいます。しかし、時間の経過とともに新生血管が発生し滲出型に移行することもありますので、定期的に眼科で検査を受ける必要があります。
【補足説明】黄斑部とは
網膜の中でも視力をつかさどる重要な細胞が集中している部位で、物の形、大きさ、色、立体、距離など光の情報の大半を識別しています。 この部分に異常が発生すると、視力が低下します。黄斑部には中心窩という部分があり、その部分に異常があると、視力の低下がさらに深刻になります。
【補足説明】 新生血管とは
網膜の下に発生した異常な血管で、ここから排泄された老廃物が蓄積し、視機能が障害されます。非常にもろく破れやすいため、出血を起こしたり、血管中の成分がもれたりして急激な視力低下の原因となります。
光線力学的療法(PDT)=ビスダイン療法について
(1)光に反応する薬剤(ビスダイン)を体内に注射したあと、
(2)病変部にレーザーを照射するという2段階で構成される治療法です。その結果、病変部位の新生血管を閉じさせます。これにより新生血管からの老廃物の排泄が抑えられ、視機能低下の進行を遅らせること、または維持させることを目的としています。
また、ビスダイン療法は根治治療ではなく、継続的に治療を行う必要があります。最初の治療で閉じた血管は再び開いてしまうことがあるので、治療後も診察、視力検査、蛍光眼底撮影などの検査を行います。 検査の結果、必要に応じてビスダイン療法を行います。
その他の治療法について
加齢黄斑変性症の治療法はその他に「網膜光凝固術」「新生血管抜去術」「黄斑移動術」「内服薬」などがあります。
ビスダイン療法の適応診断
眼底検査、蛍光眼底撮影を行い患者様がビスダイン療法に適しているかどうかを判断します。適していると判断された場合、医師は患者様にビスダイン療法について説明し、治療を受けられるかどうか確認します。
ビスダイン療法のスケジュール
| 治療の日程決定 | 視力検査、眼圧検査、採血 |
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| 治療1週間前 | 蛍光眼底撮影(医師の指示により)、網膜の断層撮影、眼底撮影、医師の診察、内科医診察 |
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| ビスダイン療法 | 視力検査、眼圧検査、医師の診察 |
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| 治療後1週間前後 | 視力検査、眼圧検査、網膜の断層撮影、医師の診察 |
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| 治療後1ヶ月 | 視力検査、眼圧検査、網膜の断層撮影、医師の診察 |
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| 治療後2ヶ月 | 視力検査、眼圧検査、視野検査、網膜の断層撮影、医師の診察 |
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| 治療後2ヶ月半 | 視力検査、眼圧検査、蛍光眼底撮影、網膜の断層撮影、医師の診察(ビスダイン療法検討) |
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| 治療後3ヶ月 | 必要ならビスダイン療法 |
(初期治療時は厚生労働省より治療後48時間の入院が義務づけられています。
そのため、初期治療時のみ2泊3日の入院が必要です。)
治療内容
椅子に座った状態で行います。
(1)ビスダインという薬剤を10分間かけて静脈に注射します。
(2)注射終了後、眼に点眼の麻酔薬をさします。
(3)特別なコンタクトレンズを装着し、注射開始後15分のタイミングでレーザーを病変部に83秒間照射します。
治療後の注意事項
ビスダインという薬剤の副作用で光線過敏性反応(治療後に強い光を浴びたことによって火傷の様な症状になる)の報告があります。治療後48時間は体内から薬剤が完全には排出されません。 そのため皮膚や眼が日光などの強い光に対して過敏に反応するので、それらの強い光を浴びないように注意する必要があります。 それ以降であっても5日間はできるだけ日中の外出は避け、強い光を浴びないように注意が必要です。
光の種類で駄目なもの
太陽の光、歯科・手術室で使用される照明、ハロゲンランプ、裸電球、ネオンライト、日焼けサロン、コピー機の光など
光の種類で大丈夫なもの
蛍光灯(体内に残ったビスダインを早く代謝させる作用があるので積極的に浴びて下さい)、テレビ
服装について
ビスダイン療法治療後(5日間)は、強い光に対して過敏に反応しますので、強い光から皮膚や眼を保護するために、治療後はサングラス(暗い色のもの)、手袋、ツバ付の帽子(ツバは大きい方がよい)、長袖のシャツ、長ズボン、靴下が必要です。
費用について
| ヒスダイン療法1回目 | |
|---|---|
| 70才未満の方 : 約15万円 | (窓口負担額) |
| 70才以上の方 : 約 5万円 | |
| (治療前後の検査料、食事代等は含まれません) | |


















